老い ①

「老」という字にネガティブなイメージがまとわりつくようになったのは、いつからだろうか。

少なくとも昔は、「老師」「老中」
「大老」などの言葉からわかるように、年月や経験を重ねた知恵とか実力とかいうニュアンスがあった。

それがいつの間にやら、できれば避けるべきもの、なるべく遅らせるべきものになり下がってしまった。

かつて「長老」という言葉には、「豊かな経験と知恵に裏打ちされ、人々の尊敬を集める老人」という
素晴らしいイメージがあった。

ところが現在「長老」というと、世間一般では、本来引退すべきなのにがんばり続ける「無理無理老人」をさすようだ。
「長老」という言葉の意味合いが変化してしまっている。